大学時代に受けた訓告
「お前、覇気が無いなあ」
大学生の頃、当時の学部長が長期研修旅行で二人並んで歩く機会が訪れたときに、小生に伝えた言葉。
言われたときには、清貧の思想に傾倒していた自分自身の思想とは相容れないな、何で一番を目指さないといけない?今のままでいいんじゃないかと納得いかなかった。
大学を卒業して約20年後、恩師は持病が悪化して退任後、数か月後に世を去った。
恩師からの助言、今になってやっと理解できる気がする。
人間は、勝つために生きて、それでやっとご飯を食べられておなかを満たすのではないか。
それが生命と言っても過言ではないのはないか。
他に脳裏に残る大学時代に受けた訓告を紹介する。
「論文とか読まないと馬鹿になるよ」
物理学科大学院の助手が2年目の修士課程を迎えた小生に伝えた言葉。
当時は、論文とは、雲の上に浮いているような高い所にあり手が届かないのような難しいものと、諦めにも近い感覚を抱いていた。
なので、全然読もうともしなかった。
しかし、日本の物理学者湯川秀樹は著書で大学2年の頃、最先端の理論を理解するため、論文を貪り読んだという。
今も昔も論文を読むことが大切だということだ。
どの分野でも先頭に走るトップランナーが発する情報に接することが、勝つためには肝要であることを、20年経ってから、今更ながら感じる。