平尾誠二 理不尽に勝つ
平尾誠二は、人間の人生、人間社会が「理不尽」で成り立っていると達観した。
人は理不尽とどのように付き合うのが幸せなのか追求し、一冊の本にまとめた。
世の中は理不尽であふれている。
人間は理不尽を背負って生まれてくる。
理不尽に打ち克つのは喜びだ。
理不尽に耐えられたことが信念となる。
理不尽だから面白い。
理不尽をゲームに見立てる。
理不尽は決してなくならない。
理不尽を受け入れ、プラスと捉える。
理不尽が人を成長させる。
大切なのは理不尽を排除せず、乗り越えること。
理不尽は眠っている遺伝子を呼び覚ます。
理不尽に勝つための心得も教えている。
今やれることを全力でやれば、神様がご褒美をくれる。
「なんとかなるさ」と思うこと。
頑固にして柔軟であれ。
媚びない、キレない、意地を張らない。
現実を冷静に見据え、真剣に考えれば戦略が描ける。
最後にモノをいうのは戦闘意欲。
「不確実だからこそ、希望」を見出せる。
「幸せとは、明日が来るのを楽しみに待てること。」
混沌、カオスな世の中がラグビーの楕円球の転がりに似ているという
著者の感覚にとても共感する。
カオスには、一定の秩序なるものが自然と形成される事象が見られるが、
人間社会でみられる一定のルール、その一つが理不尽ではないか。
また、理不尽とは、天秤のように左右の重さが安定せず、ゆらゆらしているもの。
いわゆるバランス感覚に近いものという印象に近いと感じる。